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牧師ご挨拶(2025/5月)

 夜が明ける時間が早くなっている今日この頃、皆さんの中にも、早起きをしている方も多いと思います。私も寒い頃と比べて、朝の時間に余裕を持って過ごすことができています。その中で、4月から放送されているNHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』を見ています。それは、『アンパンマン』の原作者である「やなせたかし」と、その妻・「小松暢」をモデルにした物語です。 

 

 この遅咲きの漫画家・やなせたかしは、あらゆる職業を転々としながら定まらない人生を送っていました。しかし、70歳にして、生きる喜びを書いた「アンパンマンのマーチ」の歌詞を生み出します。その最初にこうあります。「そうだ うれしんだ 生きるよろこび たとえ胸の傷がいたんでも なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられない なんて そんなのは いやだ」。

 この歌詞の中に、夫婦が逆境や失敗をいくつも乗り越えて、つかんだ人生のテーマが描かれています。その神髄は「正義は逆転することがある。信じがたいことだが。じゃあ、逆転しない正義とは何か?飢えて死にそうな人がいれば、一切れのパンをあげることだ」だそうです。

 

 アンパンマンの正義とは、隣人を愛する愛、困っている人を助ける愛です。しかし、その正義のために、アンパンマンは、自分の顔の部分である「あんパン」を与えることによって傷つき、その代わりに人を助けるという方法をとっています。また、アンパンマンは、敵のバイキンマンを決して殺したりしません。ここに「逆転しない正義」があり、聖書が語る尊い愛の生き方があるように思います。

 それでも、私たちは愛を知りながら、なかなか愛を表すことができません。それは、自分が傷つくことを恐れているからかもしれません。しかし、それを乗り越えられる方法が聖書に書かれています。実に、イエス・キリストの生き方は、アンパンマンのような生き方でした。

 

 どうぞ、神があなたを恐れから解放し、自由にしようと語られている聖書の言葉を聞いてください。香櫨園教会の行事はどなたでも参加できます。あなたのお越しを心よりお待ちしています。

牧師 : 宮本幸男

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