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説教要約22/7/10「恵み深い神に感謝」

「恵み深い神に感謝」

エステル記4:10~17

使徒言行録13:13~25

 

 第1回目の伝道旅行の時に、パウロたちはビシディア州のアンティオキアと呼ばれる新しい地域に入りました。そして、ユダヤ教の会堂長たちから頼まれて、会堂に集まっている人々に対して説教をします。その話はイスラエルの歴史の話であり、そのイスラエルをこれまで耐え忍びながら導いてくださった神の話でした。

 

なぜ神が耐え忍ばなければならなかったかというと、イスラエルの民が、感謝を忘れ、神の選びに応える歩みをしなかったからです。パウロがイスラエルの歴史を語る中で強調したことは、まず神はいつもイスラエルを顧みて、その必要に応えられてきたということ。そしてイスラエルはそれに感謝することなく、いつも反抗を続けてきたことでした。

 

このイスラエルの歴史を聞くと、私たちの心の中にはイスラエルに対する非難が生まれます。しかし、このイスラエルの所に「私たち」という言葉を入れてみる。さらにまた、自分自身の名前を入れながら、自分の胸に手を置いてよくよく考えてみると、このイスラエルの姿というものは、感謝の心が足りない自分自身の姿だと気づかされます。感謝の心が足りないと、いつも人の口からはブツブツと、不平や不満ばかりが出てきます。やがてそれはその人の心を蝕んでいきます。

 

けれども、私たちは自分自身の過去を振り返るときに、「神さまがあの時にしてくださったことによって今の自分がある。あれは当たり前のことでもなくて、単なる偶然でもなくて、奇跡のような出来事だった。」と、誰にでも感謝すべき証しがあるはずです。もしも恵みという眼鏡があって、それをかけて本気でこの世界を見るならば、奇跡のような出来事しか見えないでしょう。

 

 私たちがそれを見ることができるならば、神からいただいた恵みに対して、心から感謝する時が来ているということです。心に感謝が溢れる時に、私たちの心からも口からも、つぶやきというものが消えていくことでしょう。どうぞ、今まで受けた神の恵みの一つひとつを思い出しましょう。また、これから毎日経験することの中に、神の恵みを発見してまいりましょう。そうすることで、神はあなたの人生をより豊かにしてくださいます。

宮本幸男

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