· 

説教要約22/7/24「生ける神の教会」

「生ける神の教会」

列王記上10:1~13

Ⅰテモテ3:14~16

 

 統一教会の問題が世間で騒がれています。教会ができてから2000年間、常にキリスト教の世界には、「偽りの教え」を教える者が現れてきました。そして、「正しいキリストの教え」を守ろうとした人々はそれと戦うため、何が正しい教えかということを記した「信仰告白」を大切にしてきたのです。

 

 キリスト教会が世界に広がろうとしていた時、使徒パウロが開拓したエフェソの教会にも「偽りの教え」を教える者たちがやって来ました。パウロは危機を感じて、教会のリーダーでもあった弟子のテモテに手紙を書き送り、神の「救いの真理」を守るように命じました。この手紙の中にパウロが書いた「救いの真理」についての言葉を、当時のエフェソの教会の人々は、讃美歌として歌ったことが推測されています。それは偽りの教え対抗する信仰告白でもありました。ここに表された信仰の告白を土台にして、何を信じ、何に従うかを明確にしながら、エフェソの人々は聖霊に導かれつつ、正しい教会を建て上げていきました。

 

 パウロはその手紙の中で、「教会は神の家である」と語ります。旧約聖書において神の家とは直接には神殿を指していました。それは神がそこにおられる家でした。一方、新約聖書で神の家とは教会を指します。どちらかというと建物としての家よりも、それも含めたそこに住んでいる人たちのことを指しています。教会はイエス・キリストを信じて、キリストの中に一つにされた血縁関係を超えた神の家族なのです。さらにパウロは教会のことを「生ける神の教会」と書いています。他のきらびやかなだけの神々と違って、この神の家におられる方は生ける神であり、今も生きて働いておられる方であることをエフェソの教会の人々に示したかったのでしょう。

 

 私たちの信じる神は確かに生きておられます。阪神淡路大震災のおり、香櫨園教会の建物は全壊して使用できなくなりました。再建が困難に思える時、皆が心を一つにして祈る時に、祈りに応えてくださり、再建の道を開いてくださったのはこの生ける神でした。私たちもこの時代にあって、イエス・キリストの愛の教えを守ることができ、神ご自身が建てられた生きた神の教会の中を歩めていることを心より感謝いたします。

宮本幸男

HOME