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説教要約22/12/18「誰もが祝福される時代」

「誰もが祝福される時代」

イザヤ11:1~10

ルカ1:26~38 

 

 救い主の誕生を祝うクリスマスには、その中に秘められた救いの力が特別に働きます。神が自分の心に触れてくださったように感じて、思わず涙を流すことがあるのです。それは悔しい涙や悲しい涙でもない、安心の涙というものです。

 

 ここに書かれている「神にできないことは何一つない」とのみ言葉は、処女マリアが天使ガブリエルから、「神の御子イェス・キリストの母になる」との知らせを聞いた時に与えられました。この天使の言葉をギリシャ語で書かれた原文に忠実に訳すと、「神においては、その語られた言葉が不可能ということにはならない」となります。「神は必ずあなたに語った約束を守り通してくださる。」との尊い約束がここにあるのです。

 

 そのような約束に安心を得たマリアは、「お言葉どおり、この身に成りますように。」との信仰告白に導かれました。この後のマリアの人生にも、さまざまな辛いことや心配が起こっていきました。人間ですから一瞬たじろぐことはあったかもしれません。しかし、彼女はこの時に与えられたみ言葉を思いめぐらして、不安を抱く度ごとに安心を得ることができたことでしょう。

 

 少女マリアの平凡な人生は、突然の神の介入によって大波乱の人生になっていきました。しかし、マリアは安心を与えてくださる神を信じて、すべてをゆだねることができました。そのように人間というものは、突然の出来事によって岐路に立たされる時、それを神の愛と信じて進むのか、恐れや絶望の中で座り込むかのどちらかなのです。マリアは幸いにも、神を信じて前に進む決断ができました。

 

 神は愛する者にチャレンジを与えます。ですから試練は誰にでも起こりうるのです。もしもその時に、自分自身に与えられるみ言葉を、神の約束と信じて聞くことができるならば、この上ない安心が与えられることでしょう。マリアに特別に降った聖霊は、今の時代、求めるすべて人の中に宿ってくださいます。そして、聖霊は救い主を信じさせ、心から安心できる奇跡を起こしてくださるのです。

宮本幸男

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