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説教要約23/9/3「祈り合うことは、愛し合うこと」

「祈り合うことは、愛し合うこと」

ダニエル9:1~23

使徒4:32~37

 

 復活したキリストが天に昇られるとき、天を見上げていた信者たちに、白い衣を着た天使が現れ、「再びキリストがこの世界においでになる」との「再臨」の約束が語られました。そして初代教会の人々は、自分たちが生きている間に再臨が起こると信じて、その時まで助け合い、共に生活しようと、自分の財産を売るなどして大きな献金をささげたのです。実際に再臨はすぐに来ませんでしたが、そこに信者たちが愛によって、互いに仲間の生活を支え合うという麗しい姿がありました。

 

 現代における私たちも当時と状況は違いますが、互いに愛し合い、助け合う世界が来るように祈っています。もちろん、祈っていれば神が与えてくださるというものではありません。祈ることによって、聖霊が自分は何をすればよいのかを教えてくださり、それが具体的な行動につながっていくのです。その中で、お金にせよ、物にせよ、時間にせよ、何かを神や隣人の為にささげることは、いつの時代でも尊い愛の行いです。

 

 ですから、私たちが愛し合うことは、何よりもまず、相手のために祈ることなのです。そのときに一番大切なことは、その人が神を信じて神に支えられるということです。誰かに依存するのではなくて、救い主イエス・キリストと一対一の関係を築いて生きていけるようにと祈るのです。もしも私たちが主イエスと結び合わされているならば、この世界に何が起ころうとも大丈夫だからです。

 

 本当に強い人は自分自身の中に頼れるものをもっている人です。人を頼りに生きている限り、私たちは本当の自分を生きることはできません。そして苦しむのです。また聖書は「自分の力に頼るな」とも繰り返し語っています。私たちが頼るべきは、他人でなく、自分の力でもなく、自分を愛し、生かしてくださっている神なのです。

 誰かの為に祈ることは、その人が神だけに依り頼むなかで、力を得て本当の自分を生きるためです。そのようにして、素晴らしい世界が現れていくように、これからも互いに祈り合い、愛し合いましょう。

 宮本幸男

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