
「聖霊を受けましたか」
出エジプト31:1~11
使徒言行録19 :1~10
パウロは、再びエフェソの教会を訪れ、何人かの信徒たちと話をしているうちに違和感を覚えました。それは彼らの信仰に聖霊が感じられないことでした。そこで、パウロは彼らに「信仰に入ったとき、聖霊を受けましたか」との質問をします。しかし、彼らは「ヨハネの洗礼(バプテスマ)を受けたが、聖霊があるかどうか、聞いたこともありません。」としか答えられませんでした。
かつて、ヨハネは「わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになる」と語っていました。このヨハネのメッセージを理解していたならば、イエス・キリストを信じる者には、聖霊が与えられるということが分かっていたはずです。しかし、彼らにはその実感を持てずにいました。
私たちも「聖霊を受けましたか」と改めて言われても、実感が持てていないことがあります。しかし、イエス・キリストを「私の救い主です」と信じて受け入れているならば、すでに聖霊を受けているのです。なぜならば、聖書に書いてある通り、聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないからです。
聖書のメッセージを忍耐強く学んでいくうちに、聖書が導こうとしている世界が分かるようになっていきます。自分の内におられる聖霊の導きと、御言葉の力によって、今、確信が持てないことでも、やがて確信を持たせていただく時が必ずやって来ます。
そして、聖霊が自分に与えられている実感は、自分自身の知恵によってのみ与えられるものではありません。信仰によって「自分が神に愛され、赦され、生かされている」ことを知る時に、自分の内に宿る聖霊を、私たちは確信を持って感じられるようになっていくのです。
牧師 : 宮本幸男