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説教要約2025/9/21「主に倣う者として」

主に倣う者として」 三浦 修牧師

テサロニケの信徒への手紙Ⅰ 1:2~10

 

 この書簡は、紀元50年代の初め頃、ギリシアのコリントで使徒パウロによって書かれたとされています。その頃、テサロニケにいたユダヤ人キリスト者は大きな迫害を受けていました。異教徒からは「キリストの福音は何の力にもならない」と悪口を浴びせられ、迫害の中で棄教を迫られたのです。

 

 そこでパウロは弟子であるテモテをテサロニケの教会に派遣しました。そのテモテからの「信仰者達は迫害や誘惑に直面しても、固く信仰に立ち続けている」との報告に、パウロが「喜び」を表したのがテサロニケの信徒への手紙となったのです。

 この喜びの中でパウロは、6節から7節で「そして、あなたがたはひどい苦しみの中で、聖霊による喜びをもって御言葉を受け入れ、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者となり、マケドニア州とアカイア州にいるすべての信者の模範となるに至ったのです。」と感謝の思いを語っています。

 

 パウロがこのテサロニケ教会のことで喜びと感謝を表す時、念頭に持ち続けたことは、3節に書かれているように「あなたがたが信仰によって働き、愛のために労苦し、また、わたしたちの主イエス・キリストに対する、希望を持って忍耐していることを、わたしたちは絶えず父である神の御前で心に留めているのです。」ということでした。

 

 すなわち、テサロニケ教会の人々が固く保ち続けたものは「信仰」と「希望」と「愛」の3点セットだったのです。この3つはパウロの説くコリントの信徒への手紙Ⅰ 13章13節「それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」と一致します。

 

 そして、パウロは、ここで3つのキーワードの具体的内容を3節で明らかにしています。それは「信仰」には「働き」を、「愛」には「労苦」を、「希望」には「忍耐」をということです。これらのことから分かることは、テサロニケ教会の人々の信仰は行動に至るキリスト信仰であったということでした。

 

 今日の私たちの教会、私たちの信仰も不完全な部分を持ちながらも 口先だけの信仰に終わらせないように、信仰の先輩たちの教えている「祈りの結晶」に押し出されて歩んで参りましょう。「わたしは世の終わりまでいつもあなた方と共にいる」との主イエスの昇天時の言葉と共に!

牧師 : 三浦 修

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